カンボジアに小学校を建設する場合、何からやったらいいですか?という質問が増えましたので、手順とやっておいた方がいいことを紹介します。
カンボジアに小学校を建設する5つの手順

- 小学校を建設するための土地と資金の確保
- 建設許可
- (必要があれば)公立学校の申請
- 大工さんを見つけて工事開始
- 開校手続き
1.小学校を建設するための土地と資金の確保
まず必要となるのが校舎を建設するための土地と建設費用です。
土地の取得方法は様々あるかと思いますが、ぼくが建設を行った時は村長さんが「ここの土地は使っていいぞ!」と言ってくれました。なので無料でした。
土地のことは建設を予定している地域の地区長さんや村長さんとお話する回数を増やしたほうがいいです。
ぼくは建てた後に「お金払え」って言われたらどうしようって思って何度も確認しました。
2.建設許可
土地とお金があれば、むやみやたらに建てていいわけではありません。
教育省などの行政機関に建設許可を申請をする必要があります。
「建物を建設する許可証」と「学校を建設する許可証」が当時は必要でした。
これも村長さんとかと相談しながらやればそんな難しくないです。
3.(必要があれば)公立学校の申請
建設した小学校は公立、私立によってその後の申請が変わります。
私立にする場合の必要手続きはわかりませんが、ぼくらは公立学校として国へ譲渡する形をとりました。
なので、建設の前に「建設した小学校は国にあげますよ」って約束をしています。
同様に村長さんとかにお願いしたら難しくない手続きです。
4.大工さんを見つけて工事開始
4番目に書きましたが、もっと早くから同時進行で大工さんは見当をつけておく必要があります。
予算とか資材の調達の都合もあると思うので。
ぼくは大工さん見つけるのに2週間近く歩き回って、予算や工事内容の話を詰めていきました。ちなみに契約をしてから着工までは1週間くらいでした。
5.開校手続き
校舎の完成目処がたったら、開校手続きを行います。
いつから始めるのか?就学対象者の人数や入学予定者数はどれくらいか?の把握などが必要になります。
生徒数や校舎の規模に応じて、派遣される先生の数も異なるはずです。
ここはちょっと曖昧ですが村長さんと連携取れて入れば問題ないです。
カンボジアの小学校建設前にやっておくといいこと
カンボジアに小学校の建設を考えたら、やっておくといいことが2つあります。
- 村の人たちとの信頼関係をつくる
- クメール語を勉強する
1.村の人たちと信頼関係を築く

これに尽きます。
なぜなら先ほど紹介した各種手続きや申請は、全て村長さん次第だからです。
村長さんが協力的ならすぐに動いてくれます。
ここはぶっちゃけ「学校建ててあげるんだから協力するっしょ?」みたいなスタンスでいると痛い目を見ると思います。
ぼくらは所詮外国人です。実際にぼくが動いていた頃も「ユスケは外国人だから、俺が行く」と言って、村長さんはいろんな申請手続きを高速で行ってくれました。ぼくは表で待っているだけで印鑑押されたすごそうな書類が揃いました。
村長さんは村人の代表です。
つまり、村人の理解がないとお金があって、材料があって、大工さんがいても何も進まないなんてことにもなりかねないので、日頃から頻繁に顔を出してコミュニケーションを取っておくことが必要です。
2.クメール語の勉強をする

そしてコミュニケーションツールの一つに言語があるのです。
農村部へ行けば行くほど、英語が話せない人も多くなる可能性が高くなります。
なので、現地の言葉を覚えるための勉強も必要です。
別にスラスラ話せなくてもいいので、努力はするべき。
現地に馴染もうとしている一生懸命な姿が、人の心を動かすことにもなるのです。
あとなるべく一緒に笑ってメシを食う。
おまけ:カンボジアの小学校建設に関して知っておくといいこと
おまけ要素ですが、事前に知っておいた方がいいことです。
- 学校を建てたらみんな目を輝かして通う
- 村に行くと自分は人気者
- みんな日本語を勉強したいと思っている
上記は全て、幻想です。
夢をぶち壊す気は全くなく、ただの現実です。
現場は映画やドラマのようにキラキラしていません。
腹が立つような場面が何度も起こりますが、学校を建設する目的が明確で、その想いが本気ならできます。
そしてぼくは、小学校を建てる意味はあると思っています。
建てたことを正解に変えて行くためには、何年もかけて現実と向き合っていくしかないのです。
「ユスケって日本人がやってきた日から村がおかしくなった」なんて絶対嫌だから。
まとめ
ということでカンボジアに学校を建てる手順と、建てるとなったらやっておいた方がいいこと2つでした。
これから学校を建てようと思っている人の参考になりましたら幸いです。
コメントを残す